落ち着かない子供の対処法〜発達障がいのママの体験談〜

みなさん、こんにちは。

親子発達応援roomSaule(そーる)保健師のささきみかです。

子育てをしたことがある方ならご存知かと思いますが、子供は本当にいつでもどこでも元気いっぱいですよね。

元気なのは健康な証拠としてとてもいいことなのですが、時には元気を通り越して「なんだかこの子、ずいぶん落ち着かないなぁ…」と思うこともありませんか??

落ち着かない理由には、様々な理由があると考えられますが、今回は私自身、発達障がいの子供を育ててきた経験から、発達障がいが原因で落ち着かない子供の対処法についてお話をして行こうかと思います。

特に今回は、私の子育て経験だけではなく、タッチケア講師としての知識も盛り込みながらお伝えしていくので、今タッチケアに興味のあるという方もぜひご覧ください。

 

発達障がいの子供が落ち着かない理由

私は発達障がいをもつ一人息子の親でもありますが、自身の子供以外にもタッチケア 講師、そしてバランスボール講師としてこれまで数多くの発達障がいをもつ子供たちと出会ってまいりました。

これまで数多くの発達障がいを持つ子供と出会って、落ち着かない、すなわち一か所に足をつけられずに動きまわったり、座っていてもガタガタ したりという姿は、よく見られることでもありました。

私の息子も、そこまで落ち着かないというほどではないのですが、椅子に座っていてもなんだかガタガタ、そわそわすることが多く、「これは一体なぜなのか」疑問に思い、これまで数多くの書籍などで勉強してまいりました。

その中で、落ち着くのが苦手な発達障がいの子供には、いくつか理由があることが見えてきたのです。

落ち着かない要因とは??

発達障がいの子供の中に落ち着くのが苦手が多い要因として、

  • 足裏が地面につけられない
  • 体が無意識に動いてしまう
  • 何をするかわからないので不安

などがあると考えられているようです。

落ち着かない要因その①足裏が地面につけられない

具体的にどのようなことかといいいますと、知的障がいや発達障がいの子供たちは、からだに赤ちゃんの時の足裏の反射が残っていることが原因により、足裏に地面がつくのが苦手という子が多いと言われています。

ちなみにここで出てきた【反射】というのは、生まれながらに備わっている原始反射で、赤ちゃんの足裏をつつくとぎゅっと握り返す「足底反射」のことです。この反射が残っていると、足の指をキュッと曲げて足裏全体が地面に付けません。

また、このほかにも発達障がいの子供の中には感覚過敏という子も多くいます。

感覚過敏というのは書いて字の如く、感覚がとても過敏という意味で、聴覚や嗅覚などの刺激を過剰に感じてしまうというもの。

この感覚が過敏であることで、足裏が地面や床につく状態が苦手という子供が多いのです。

よく発達障がいの子供の中にぴょんぴょん跳ねたり、つま先歩きをする姿を見ることがありますが、それらはこの感覚過敏であることの典型的な例です。

これらの要因により、足裏が地面につきづらいので歩き回ったり、座っていても足を浮かしてガタガタしたりという、いわゆる落ち着かないという状態になります。

落ち着かない要因その②体が無意識に動いてしまう

障がいのある方全般について、本人の意図する動きとは違って体が勝手に動いてしまうことがよくあります。

これは、体幹が弱く自分のまっすぐの姿勢を保てないことや、感覚統合でいう無意識の感覚の前庭覚というバランス感覚が未熟なため、自身のからだを無意識に揺らして揺れる感覚を満たしている、その状況が落ち着くという場合もあります。

何れにせよじっとして!まっすぐに立って!というだけでは本人の意思とは別の動きなのであまり意味がないでしょう。

体を止める、静止するということを本人が覚えるためには、まずは自分の体の真ん中がわかること、前出の原始反射が和らぐことが必要です。そのために、後ほど述べますがタッチケアやバランスボールは役に立ちます。

落ち着かない要因その③何をするのかわからないので不安

また、発達障がいの子供の中には、何をするのか先を見通すことができずに不安を感じている子が多くいます。

知的障がいや発達障がいの子供にとてって何をするかわからない不安というのは、その場でやるべきことや起こること が認識しにくいことから、常に不安と恐怖の中に置かれているといわれています。

 

発達障がいにより落ち着かない時の対処法

落ち着くのが苦手な発達障がいの子供には様々な理由や背景があることがわかりましたか??

ここからは、実際に発達障がいを持つ子供を子育てした経験と、タッチケア講師として活動してきた経験から具体的に落ち着かない子供に対してどのような対応をしていけばいいのかについてお話をしていきます。

私がおすすめする方法は

  • 足のタッチケア
  • 視覚支援

の二つです。

落ち着かない時の対処法①足のタッチケア

発達障がいにより子供がなんだか落ち着かないと感じた時は、足のタッチケアは非常におすすめです。

具体的に足のどの部位のタッチケアがおすすめなのかというと、足裏です。

やり方は、 足裏全体を包み込んだり、足裏をまんべんなく親指などでタッチしたり広げたりすることで、効果が得られます。

なぜこの足裏のタッチケアが落ち着かない子供にとっておすすめなのかと言いますと、このタッチケアを行うことにより、足裏の反射や過敏さが緩和する可能性があるといわれているからです。

また、このほかにも足裏の反射や足の動きを抑えるためにも効果があると言われています。

落ち着かない時は足裏だけではなく太ももや背中効果的

足裏だけではなく、太もものタッチケアも発達障がいにより落ち着かない子供に対して効果があります。

なぜ太もものタッチケアも効果があるのかというと、太もものタッチケアを行うことで重力を感じ、足が地につく感覚につながりやすいからと言われています。

具体的に太もものタッチケアはどのように行うのかというと、とても簡単。

子供の太ももに手を置き、ゆっくりと重力を感じるようにするだけ。

これだけでも効果が得られるので、是非おうちでも実践してみてください。

また、背中のタッチケアも効果があると言われています。

やり方はこちらもとてもシンプルで、背中を上から下へ背骨を挟んでゆっくりと撫で下ろすだけ。

このタッチケアにより、神経を鎮め、落ち着いてくる効果があるといわれています。

ここで紹介したタッチケアは実際に私の息子にも実践しましたが、少しずつ継続して積み重ねることでそわそわと落ち着かない時もだんだんと体の動きが安定してくるなどの変化が見られました。

落ち着かない時の対処法②視覚支援

タッチケア以外にも、視覚支援を行うことも非常におすすめです。

視覚支援というのは、スケジュールボードなどを使い、これからなにをするのか目で見てわかるように行う支援のこと。

発達障がいの子供の中には、活動や時間の見通しをうまく立てることが苦手という子供もいます。

そんな子供に対して口頭だけで「何時からお出かけするよ」というだけよりも、視覚的に「顔を洗ったらお出かけ」ということがわかるようにした方が不安の軽減につながります。

学校の時間割というのが、まさに視覚支援の代表的な例ですよね。

学校の流れだけではなく、日常生活での一日の流れを視覚的にわかるようにすることで、「今何をする時間か」が徐々に認識でき、落ち着いて行動できるようになります。

我が家でも息子用に1日の流れがわかるようにスケジュールボードを設置していますが、このボードを用意してから落ち着いて行動できることが増えたように感じます。

 

落ち着かない理由は何かを知りながら対処を

今回は発達障がいをもつ子供に対する対処法について書いてまいりましたが、発達障がいの子供によっても落ち着かないなと思う時の原因は一人一人異なる場合があります。

今回ご紹介した対処法というのは一般的な例を取り上げましたが、まずはその子がなぜ今落ち着かないか理由を探しながら対処していくことが大切だと思いますので、日々の子供の様子を見ながらケアをしてみてください。

 

落ち着かない子供の対処法〜発達障がいのママの体験談〜まとめ

いかがでしたでしょうか??

今回は発達障がいの母として子育ての中で行ってきた、子供が落ち着かない時の対処法をご紹介しました。

何か参考になる部分がありましたら、ぜひ実践してみてくださいね。